中世ヨーロッパの主な民族移動には、中世の開幕を告げるゲルマン人の大移動、そのゲルマン人のかつての居住地に入ったスラブ人の拡散、ゲルマン人の大移動期には移動しなかったゲルマン人のその後の活動がある。ゲルマン人・スラブ人・ノルマン人の移動・活動について述べた【A】~【C】の文章を読み、あとの問いに答えなさい。
【A】 4世紀後半、アジア系の( ア )人がドン川をこえて西に進み、ゲルマン人の西ゴート人を圧迫すると、西ゴート人はなんかしてドナウ川を渡り、ローマ帝国領内に移住した。これに続いて、ほかのゲルマン人も大規模な移動を開始し、(a)西ゴート人・ヴァンダル人・ブルグンド人・アングロ=サクソン人などがヨーロッパ各地や北アフリカに建国した。この混乱のなか、476年に西ローマ帝国は滅び、6世紀後半のイタリア半島におけるランゴバルド(ロンバルド)王国の成立によって、ゲルマン人の民族大移動の波は一応の終息をみた。ゲルマン諸国家のなかで着実に領土をひろげ、西ヨーロッパ世界の形成に大きな役割をはたしたのは(b)フランク王国であった。
問1 空欄( ア )にあてはまる民族の名称として正しいものを、次の1~4のうちから一つ選べ。